たかいNOW Vol.7:骨粗鬆症と骨折 その2

骨粗鬆症は難しい漢字で書きますが、簡単に言うと骨が脆くなる病気です。漢字は難しくても骨粗鬆症の原因を知れば、その予防は簡単です。前回、お話しした骨粗鬆症のキーワードは、カルシウム、ビタミンD、運動です。
骨粗鬆症を含めた生活習慣病は、食生活のかたよりが大きな原因となります。しかし、食生活に気をつけていても現在の日本人は、唯一カルシウムだけは所要量に達していません。そこで、バランスよく、しっかり食べることを基本にして、そのうえでカルシウムの摂取を意識して行うことが望まれます。最低限、毎日の食卓にあと200mgのカルシウム、目安として牛乳1本分、豆腐なら半丁を加えてください。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨をつくるうえで欠かせない成分で、食事からだけではなく、日光浴により皮膚でもつくられます。冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけ、夏であれば暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけで十分です。屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美白のために過度に日光を避けている人は、ビタミンD不足が心配されます。運動をかねて積極的に外出する機会をつくり、上手に紫外線と付き合いましょう。
骨は、負荷(体重)がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。 そのため、骨を強くする運動は、重量挙げのような負荷の大きい運動を繰り返すほど有効ですが、ふつうは散歩やゲートボールなどの趣味の範囲でじゅうぶんです。現在定期的に運動をしている方は、そのまま続けて楽しんでください。スポーツが苦手という方やこれから運動を始める方は、まず散歩や自転車乗りから始めるとよいでしょう。
まとめると、骨を強くするためには、しっかり食べて、太陽を浴び、運動することです。ですので、美容のために無理なダイエットをし、日焼けを避けていると骨は脆くなります。骨に自信のない方は、骨密度を測ることで骨の脆さを把握し、必要であれば骨粗鬆症治療薬があります。年齢、骨密度、生活スタイルなど、それぞれの状態にあった薬がありますので、まずはかかりつけ医にご相談ください。

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