たかいNOW Vol.8:骨粗鬆症と骨折 延長戦

今回は読者からの質問がありましたので、延長戦ということで骨粗鬆症の診断と治療薬についての実際をお話ししたいと思います。

診断には閉経時期や病歴、食事や運動、生活習慣などの問診がまず大切です。骨密度検査では若い人の骨密度の平均値と比べて自分の骨密度が何%であるか【YAM %】で表されます。そして、背骨(椎体)、または脚の付け根(大腿骨近位部)の骨折があるか、骨密度検査でYAM70%以下の場合が骨粗鬆症の診断になります。また、症状が無くても、女性は40歳を過ぎたら定期的に骨密度検診を受けることをお勧めします。

骨は常に骨吸収【壊す】され、一方で骨形成【造る】されることによって新陳代謝をくり返し丈夫に保たれています。女性ホルモンの一種であるエストロゲンには骨吸収を抑える働きがあり、閉経後はエストロゲンが減少するため骨吸収が進んで骨形成を上回ってしまうことで骨がスカスカになり脆くなります。治療薬はそこに働きかけ、骨の新陳代謝を正常に戻す役割があります。

薬は多くの種類があり、患者さんの症状や骨粗鬆症の進行度に応じた選択肢があります。最近では、従来よりも強力に骨密度増加が期待できる薬や、患者さんが継続しやすいように投与間隔や剤型(薬のかたち)に配慮したものもあります。薬は大きく3つに分類され、従来の骨吸収を抑制する薬、骨形成を促進する薬に加え、先日承認されたばかりの骨吸収を抑え同時に骨形成を促す新薬があります。私自身もその新薬の効果に期待するところではあります。

先にも述べたように、患者さんの年齢や生活、骨粗鬆症の進行度に応じて治療の選択肢が違います。まずは、かかりつけ医か当院で相談して頂き、骨密度を維持して、骨折予防、健康寿命を延ばしましょう!皆様の「健康寿命を延ばす」そのお手伝いが我々の役割だと考えています。

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